トンネル工・トンネル技能者の能力評価(CCUSレベル判定)の概要・必要資格・経験年数
トンネル工・トンネル技能者の能力評価(CCUSレベル判定)の概要・必要資格・経験年数について解説していきます。

トンネル工・トンネル技能者の能力評価(CCUSレベル判定)の概要・必要資格・経験年数

建設キャリアアップシステム(CCUS)における技能者のレベルアップについて、各職種に共通の基準は一応設けられてはいます。
もともと、建設キャリアアップシステム(CCUS)にて登録された技能者のレベル判定が実施されていました。
ただ、職種ごとに評価すべき項目も違いますし、評価する方にも一定の知識や経験が必要です。そういったことも踏まえてシステムの改修が必要だと判断したのか、建設キャリアアップシステム(CCUS)でのレベル判定は2021年6月に一旦停止されています。

 

そして、2022年11月現在、職種ごとに能力評価をしている団体が分けられています。
トンネル工に関しては、一般社団法人日本トンネル専門工事業協会が能力評価団体となっており、同社にてレベル判定の申請を受け付けている状態です。

 

このページで該当するトンネル工の方は建設キャリアアップシステム(CCUS)上で以下の職種に分類されている方です。

大分類 19トンネル特殊工 小分類 01トンネル工(特殊作業員)
大分類 20トンネル作業員 小分類 01トンネル工(普通作業員)
大分類 21トンネル世話役 小分類 01トンネル工(世話役)

統一の呼称は「トンネル技能者」となりますので、以下、トンネル技能者で統一させて頂きます。

トンネル技能者の能力評価基準(CCUSレベルアップ基準)

レベル1
建設キャリアアップシステムに技能者登録され、レベル2以上の判定を受けていない技能者
レベル2(ブルー)
就業日数(2年≒430日)※少し短め
保有資格: 以下に掲げる資格のすべて
・車両系建設機械(機体重量3t以上の整地・運搬・積込み・掘削用機械)の運転技能講習
・小型移動式クレーン(5t未満)の運転技能講習
・玉掛け作業技能講習
・高所作業車の運転技能講習
・車両系建設機械(解体用)の運転技能講習又はコンクリート打設用機械の作業装置の操作特別教育
・特定粉じん作業特別教育
・ずい道等の掘削・運搬・覆工等の内作業特別教育
レベル3(シルバー)
就業日数(7年≒1505日)
※多職種より経験年数が長く求められています。
保有資格:以下に掲げる資格のすべて
・ずい道等の掘削等作業主任者又はずい道等の覆工作業主任者
・発破技士又は火薬類取扱保安責任者(甲・乙種)
・職長・安全衛生責任者教育
プラスアルファでレベル2の基準の「保有資格」を満たすこと
職長または班長としての就業日数:1年≒215日
レベル4(ゴールド)
就業日数10年≒2150日
保有資格: 以下に掲げる資格のいずれかを保有している又は表彰を受けていること。
・登録トンネル基幹技能者
・優秀施行者国土交通大臣顕彰(建設マスター)
プラスアルファでレベル2、レベル3の基準の「保有資格」を満たすこと
職長または班長としての就業日数:3年≒645日

建設キャリアアップシステム(CCUS)レベル判定における就労日数の考え方

念のため、ここで改めて就労日数についてご説明しておきます。就労日数については、
①建設キャリアアップシステム(CCUS)の利用開始前と②建設キャリアアップシステムに 蓄積された就業日数の2つを合算する形になります。
ただ、①はあくまで経過措置ですので、今後変更される可能性が高いです。

①建設キャリアアップシステム(CCUS)の利用開始前の就業日数計算方法

・計算の基礎としては、建設技能者として就業開始日した日の属する月から離職した日の属する月までの月数によります。
・建設業を離職していた期間がある場合、それは就業期間に含まれません。
・上記から就業年数に換算する場合、12月をもって1年とみなします。
【計算例】
就業期間:平成26年4月1日~平成31年5月25日
     →平成26年4月~平成31年5月(月換算に変更)
     →5年+2ケ月
     →5年+2/12年
     →5.16666年
     →5.16年(小数点第3位以下を切り捨て)

②建設キャリアアップシステム(CCUS)に蓄積された就業日数

就業日数を就業年数に変換する場合は、215日を1年とみなす。
【計算例】
就業期間:平成31年6月~平成33年3月の間に400日
     →(400÷215)年
     →1.8604・・・年
     →1.86年(小数点第3位以下を切り捨て)
※本計算方法は、職長経験にも同様の方法を用います。

就業日数の起算日

①の建設キャリアアップシステム(CCUS)の利用開始前の就業日数については、いつまででもさかのぼって計算できるわけではありません。
具体的にはCCUSに登録した最も古い資格等の取得年月日を建設業に従事した最初の日とみなして計算されます。
残念ながら、資格等のない時期の就業は原則として日数としてカウントすることができません。

資格等のない時期の就業も証明する方法次第では就業としてカウント出来るケースもあるようです。

レベル判定の申請は誰がする?

レベル判定については、上記の資格を保有して条件を満たしていたとしても技能者本人が
申請することはできません。申請は事業者が行います。

 

弊所でも事業者様に変わって技能者の建設キャリアアップシステム(CCUS)レベル判定を
代行することが可能です。職種によって必要書類等が異なりますので、代行をご希望の際は、
職種をお知らせください。

トンネル技能者レベル判定申請の方法

レベル2~4に該当する方であって、CCUS技能者情報に資格情報を登録し、基準に定められた就業日数を有している方はレベル判定の申請が可能です。

申請に必要な書類

1,建設キャリアアップシステム(CCUS)の技能者情報ページのプリントアウト
2,申請者情報一覧(同時に複数の技能者の手続きをする場合)
3,技能者カードの写し(カラー、写真でも可)
4,レベル判定手数料(4,000円)を指定口座に振り込んだ証明
(振込票控、受領証控、振込受付票の写し等)
5,個人情報利用に関する同意書
6,CCUS登録前の経歴証明書(必要な場合)

申請先

一般社団法人日本トンネル専門工事業協会にメール又は郵送にて申請

 

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